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  • 2019.1.8

サイバーエージェントのAI Lab、早稲田大学の田中 宗准教授と産学連携を開始

AI lab

株式会社サイバーエージェント(本社:東京都渋谷区、代表取締役社長:藤田晋、東証一部上場:証券コード 4751)における人工知能技術の研究開発組織「AI Lab」は、早稲田大学 田中 宗准教授との産学連携を開始いたしました。

近年、人工知能(AI)開発の急速な発展に伴い、機械学習の性能を向上させる可能性がある新しい計算技術への注目が高まっており、特に、量子コンピュータ(※1)やイジングマシン(※2)の研究開発が加速的に進んでいます。イジングマシンは、膨大な選択肢から最適な選択肢を求める問題、いわゆる「組合せ最適化問題」の高精度な解を、高速に得ると期待されている専用ハードウェアであり、なかでも量子力学的な効果を利用した量子アニーリングマシン(※3)の活用法を探索する研究開発が世界各地で繰り広げられています。

「組合せ最適化問題」は社会の様々な場面で登場する一方で、しばしばその計算の困難さが課題とされています。アドテクノロジーの分野でも、効率的な広告配信を行うためには、ある種の最適化問題に基づくアルゴリズムを構築する必要があるため、量子アニーリングマシンなどイジングマシンを用いた高速な計算手法の確立が広告配信最適化の高度化に繋がると期待されています。

このような背景のもと、「AI Lab」では早稲田大学田中宗准教授とともに、量子アニーリングマシン等、イジングマシンを活用した広告領域における最適化問題の共同研究を開始いたしました。広告領域においては、イジングマシンを用いることで最適化問題の近似解を極めて高速に得ることができる点に注目しており、リアルタイム性が求められるRTB広告における配信の最適化や、広告クリエイティブ自動生成における画像素材の組合せ選択など、様々な面での活用が期待されます。

本研究で得られた知見は、当社から提供しているダイナミックリターゲティング広告「Dynalyst」などの広告プロダクトや、広告クリエイティブ自動生成の研究などに応用していくことを目指しており、その活用に資する研究として、グラフ理論や統計力学を背景としたイジングマシンへの埋め込み手法の改良、およびライブラリの開発(※4)を行い、オープンソースでの公開(※5)を予定しております。

田中宗准教授は物理学、特に、量子アニーリング・統計力学・物性物理学を専門とし、量子アニーリング等、イジングマシンを活用した研究を牽引する若手研究者です。今回の共同研究では、当社から提供する広告の効果最大化とユーザーの広告体験の向上を目指すともに、イジングマシンを活用する事例としてさらなる学術的発展と、産業的貢献を目指してまいります。

「AI Lab」は2016年1月の設立以来、機械学習、計量経済学、画像認識、コンピュータグラフィクス、自然言語処理、ヒューマンコンピュータインタラクションの各分野での研究を行い、様々なAI分野で大学・機関と産学連携し研究を進めております。今後も、企業とユーザーをOne to Oneで結び、最適なタイミングで最適な情報を届ける広告配信技術の実現を目指し、研究・開発に努めてまいります。

田中宗准教授プロフィール

早稲田大学 グリーン・コンピューティング・システム研究機構 主任研究員(研究院准教授)
科学技術振興機構 さきがけ研究者、情報処理推進機構 未踏ターゲットプロジェクトマネージャー

2008年東京大学にて博士(理学)取得。東京大学物性研究所特任研究員、近畿大学量子コンピュータ研究センター博士研究員、東京大学大学院理学系研究科にて日本学術振興会特別研究員(PD)、京都大学基礎物理学研究所基研特任助教、早稲田大学高等研究所助教、早稲田大学高等研究所准教授を経て、2018年より現職。2016年10月より科学技術振興機構 さきがけ研究者を兼任。また2018年より情報処理推進機構 未踏ターゲットプロジェクトマネージャーを兼任。専門分野は物理学、特に、量子アニーリング、統計力学、物性物理学。NEDO IoTプロジェクト「IoT推進のための横断技術開発プロジェクト」委託事業における「組合せ最適化処理に向けた革新的アニーリングマシンの研究開発」に従事している。量子アニーリングの研究開発を加速させるため、多種多様な業種の方々との情報交換を積極的に行っている。


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